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プロンプトエンジニアリングの書き方 5つのコツと例

プロンプトエンジニアリングとは、AIへの指示文(プロンプト)を工夫して、狙った答えを引き出す技術です
この記事では初心者向けに、プロンプトエンジニアリングの書き方を、そのままマネできる例つきで手を動かしながら学べるように整理しました

ChatGPTやClaudeに同じことを頼んでいるのに、人によって返ってくる答えの出来が違う そんな経験はありませんか?
その差の多くは、AIの性能ではなく頼み方から生まれています

難しい理論はいったん脇に置いて、まずは今日から書き方を変えられる5つのコツと、コピペで試せるプロンプト例を見ていきます

ジャベ雄

特別なツールは要りません いつものチャット欄に打ち込む文章を、ちょっと変えるだけです

目次

プロンプトエンジニアリングとは 書き方の前に押さえる基本

結論から言うと、プロンプトエンジニアリングはAIに渡す指示文を設計して、望む出力を引き出す技術です
ここでいうプロンプトは、チャット欄に打ち込むあの文章そのものを指します

AIの中身(大規模言語モデル、いわゆるLLM)は、渡された文章の続きを確率的に予測して返す仕組みで動いています
だから入力の言葉が変わると、予測の方向も変わり、出てくる答えの質も大きく動くわけです

言葉の意味を先に押さえたい方は、AI用語集Claude用語集も合わせてどうぞ
この記事は用語よりも、実際に手を動かす書き方に振っていきます

なぜ書き方で答えが変わるのか

たとえば「文章を書いて」とだけ頼むと、AIは相手の意図を推測で埋めるしかありません
誰に向けた文章なのか・何文字くらいか・どんなトーンか、そのあたりが空欄だと、AIは無難で平均的な答えを返してきます

料理に置き換えると分かりやすいです
「なんか作って」と「30分で作れる和食の副菜を1品」では、返ってくるものが全然違いますよね AIへの指示もまったく同じで、渡す条件が細かいほど、相手は動きやすくなります

逆に条件を具体的に添えると、AIは推測する範囲が狭まり、狙いに近い出力を出しやすくなります
つまりプロンプトの書き方は、AIに考える材料をどれだけ渡せるかという話なんです

いつ生まれた言葉なのか

プロンプトエンジニアリングという考え方は、GPT-3(2020年ごろ)の登場前後にAI界隈で広まったとされています
正確な命名者や初出は諸説あって、はっきりしていません その後ChatGPTの公開(2022年)で一気に一般にも知られる言葉になりました

最近は「プロンプトエンジニアリングは終わった」という見出しも見かけます
ただ実態は、会話履歴や外部知識も含めて設計するコンテキストエンジニアリングという考え方に発展・吸収されたという整理が近いです プロンプトを丁寧に書く力そのものは、今も土台として要ります

プロンプトエンジニアリングの書き方 5つの基本テクニック

ここからが本題です
プロンプトの書き方は、細かいテクニックを挙げればきりがありませんが、初心者がまず押さえるべきは次の5つに絞れます

順番に手を動かせるよう、ステップ形式でまとめました
1つずつ足していくだけで、プロンプトの精度が変わってくるのが分かるはずです

STEP
指示を具体化する

いちばん効くのがこれです
「ブログを書いて」ではなく、対象読者・文字数・目的・トーンを添えます
「Excel初心者向けに、XLOOKUP関数の使い方を800字くらいで、やさしい口調で解説して」のように、条件を言葉にするほど答えは狙いに寄っていきます
ちなみに文字数の指定は、ぴったりその数字にはなりません AIは文字ではなくトークン(文字のかたまり)という単位で文章を扱うので、長さの方向づけくらいに考えておくと気が楽です

STEP
役割を与える

プロンプトの先頭で、AIに立場を持たせます
「あなたは経験10年の編集者です」「あなたはプロの校正者です」のひとことで、答えの視点や語彙がその役割に寄ります
誰の目線で答えてほしいかを決めると、出力の一貫性が上がります
ただし役割で変わるのは書きぶりや目のつけどころまでで、答えの正しさそのものが上がるわけではありません

STEP
出力の形式を指定する

答えの見せ方まで指定すると、あとの手直しが減ります
「箇条書きで5個」「表にして」「見出しごとに分けて」「200字以内」のように形を先に伝えます
プログラムで使うなら「JSON形式で」と書けば、そのまま扱いやすい形で返ってきます

STEP
例を見せる(お手本を渡す)

言葉で説明しづらいときは、入力と出力の見本を1〜2組だけ渡します
この手法はfew-shot(フューショット)と呼ばれ、AIはそのお手本のパターンをマネして答えます
望むトーンや書式が一発で伝わるので、細かい指示を並べるより早いことも多いです

STEP
タスクを分割する

大きな依頼を一度に投げると、抜けや脱線が起きやすいです
「まず構成案を出して」→「この構成で本文を書いて」のように段階に分けると、途中で軌道修正できます
1つのプロンプトに欲張りすぎないのが、遠回りに見えて近道です

おまけでもう1つ
計算や理由づけが必要な複雑な問題では、「順を追って考えてから答えて」と一言添える手があります いきなり結論を出させるより、途中の考えを書かせたほうが、答えの正確さが上がりやすいです(ステップバイステップと呼ばれるやり方です)

ジャベ雄

全部いっぺんに覚えなくて大丈夫です まずは1つ目の「具体化」だけでも効果を感じられます

曖昧なプロンプトと改善後を見比べる

言葉で説明するより、ビフォーアフターで見たほうが早いです
左のような雑な頼み方を、右のように書き換えるだけで、返ってくる答えの質が変わります

スクロールできます
よくある書き方改善した書き方
文章を書いて30代の主婦向けに、時短家電のメリットを400字・やさしい口調で紹介して
要約して結論を1文+要点を3つの箇条書きで、専門用語なしで要約して
もっと良くして一文を短くして、専門用語を減らして、もっとカジュアルにして

やっているのは「誰に・何を・どんな形で」を足しているだけです
特別な言い回しは要りません 頭の中にある前提を、そのまま言葉にして渡すイメージで書けば大丈夫です

5つのコツを1つにまとめたテンプレート

毎回ゼロから考えるのは大変なので、使い回せる型を用意しておくと楽です
山カッコの部分を埋めるだけで、5つのコツがほぼ入った状態になります

# 役割
あなたは<職業・立場>です。

# お願い
<やってほしいこと>

# 条件
- 対象読者: <誰向けか>
- 目的: <何のためか>
- 文字数: <目安>
- トーン: <硬さ・やわらかさ>

# 出力形式
<箇条書き / 表 / 見出し付き など>

全部の欄を埋める必要はありません
要らない欄は削って、足りない部分だけ書き足すくらいの気軽さで使ってみてください

そのままマネできるプロンプト例

コツを言葉で読んでも、いざ書くとなると手が止まりますよね
ここでは、さっきの5つを組み合わせたプロンプト例をいくつか置いておきます コピペして、山カッコの部分を自分の内容に置き換えて使ってみてください

例1 ビジネスメールの下書き

役割・具体化・形式指定を全部入れた、実務でそのまま使える形です

あなたは丁寧な文章が得意なビジネスパーソンです。
次の内容で取引先へのメールを作成してください。

# 目的
納品が3日遅れる旨のお詫びと、新しい納品日の連絡

# 条件
- 相手: 取引先の担当者(あまり親しくない)
- トーン: 丁寧だが硬すぎない
- 文字数: 250字前後
- 件名も付ける

例2 長い文章の要約

要約は「どう縮めるか」を指定しないと、ただ短くしただけの答えになりがちです
読む相手と形式を添えるのがコツになります

あなたは要点整理が得意な編集者です。
以下の文章を、忙しい上司が30秒で把握できるように要約してください。

# 出力形式
- 冒頭に結論を1文
- そのあと箇条書きで要点を3つ
- 専門用語は簡単な言葉に言い換える

# 対象の文章
<ここに要約したい文章を貼る>

例3 例を見せて分類させる(few-shot)

4つ目のコツ、お手本を渡す書き方の例です
入力と出力のセットを2組見せてから、本番の入力を渡します

次の問い合わせ文を「質問 / 要望 / クレーム」のどれかに分類してください。

例:
入力「使い方が分かりません」→ 質問
入力「もっと安くしてほしい」→ 要望

本番:
入力「注文した商品がまだ届きません、いつになりますか」→

お手本を2つ見せるだけで、AIは同じ形式(「〜→ 分類名」)で答えを返してきます
分類・変換・書式そろえのような作業は、この few-shot が特に効きます

例4 アイデア出しの壁打ち

正解が1つに決まらない相談も、条件を添えると精度が上がります
ポイントは出す数と切り口を指定することです

あなたは企画のプロです。
新しい家計簿アプリのキャッチコピーを10個提案してください。

# 条件
- ターゲット: 一人暮らしの20代
- トーン: 親しみやすく、少しユーモアを入れる
- 各案に、狙いを一言添える

数を多めに出させて、その中から良いものを選ぶ
この質より量で出させて選ぶやり方は、アイデア出しと相性が良いです

例5 エラーメッセージの意味を調べる

プログラムやExcelでエラーが出たとき、メッセージをそのまま貼って聞くと解決が早いです
役割を与えつつ、答えの形を原因→対処の順で指定するのがコツになります

あなたはプログラミング初心者に教えるのが得意なエンジニアです。
次のエラーの原因と対処法を、初心者にも分かる言葉で教えてください。

# 出力形式
- まず原因を1〜2文で
- そのあと対処の手順を箇条書きで
- 専門用語には短い説明を付ける

# エラー内容
<ここにエラーメッセージを貼る>

ここで効くのが、エラー文を省略せず全文を貼ることです
行番号やファイル名まで含めて渡すと、AIは状況を具体的につかめて、的外れな回答が減っていきます

ひとつだけ注意です
会議メモ・取引先とのやり取り・エラーログには、社名や個人名・社内限りの情報が混ざっていることがあります
貼る前に伏せ字や仮名へ置き換えるか、会社のルールで生成AIへの入力が認められている範囲かを確認しておくと安全です

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プロンプトを書くときのよくある失敗とコツ

書き方のコツを足していく一方で、避けたい書き方もあります
私も最初のころ、つい欲張ってAIを混乱させていました よくあるつまずきを対比で並べておきます

  • 「いい感じにして」など、判断をまるごとAIに丸投げする
  • 1つのプロンプトに、あれもこれもと5個も6個も要求を詰め込む
  • 前提(誰向け・何のため)を省いて、いきなり本題だけ投げる
  • 望む方向を言葉にする(例「もっとカジュアルに」「箇条書きで」)
  • 要求は1プロンプトに1〜2個までに絞り、足りなければ会話を続ける
  • 思い通りでなければ、そこを指摘して直させる(やり取りで育てる)

覚えておきたいのは、プロンプトは一発勝負ではないという点です
最初の答えが微妙でも、そこから「もう少し短く」「専門用語を減らして」と会話で調整していけば、狙いに近づけていけます

迷ったら「読者・目的・形式」の3点だけでも添えてみてください
この3つが入っているだけで、答えの当たり外れがぐっと減ります

悪い例と良い例をプロンプト全文で見比べる

丸投げのプロンプトと、条件を添えたプロンプトを全文で並べてみます
同じ「会議メモをまとめたい」でも、渡す情報の量で仕上がりがここまで変わります

この会議のメモ、いい感じにまとめて。
(誰が読む・どんな形式・何を残すかが、まるごと空欄)

これだと、AIは長さも形式も推測で埋めるしかありません
次のように読者・目的・形式を足すだけで、そのまま配れる議事録にぐっと近づきます

あなたは議事録づくりが得意なアシスタントです。
次の会議メモを、参加できなかった人が読んで分かる議事録にしてください。

# 出力形式
- 決定事項を箇条書きで
- 次にやること(担当者と期限つき)を箇条書きで
- 最後に未解決の論点を1〜2行で

# 会議メモ
<ここに会議のメモを貼る>

やっているのは、AIに考えさせる部分を減らしてこちらが決めた枠を渡すことです
「あとで自分が手直しする作業」を、先にプロンプトへ書いておくイメージですね

プロンプト単体の限界 次はコンテキストエンジニアリングへ

ここまでのコツを使えば、単発の依頼はかなり思い通りになります
ただプロンプトの書き方だけでは、どうしても届かない場面も出てきます

たとえば過去のやり取りを覚えておく・社内の資料を参照する・外部のツールを呼び出すといった動きは、1つのプロンプト文だけでは扱いきれません
プロンプトはあくまで「AIに渡す指示のかたまり」で、その外側の情報や仕組みまでは面倒を見られないんです

身近な例だと、自分だけのマニュアルをAIに読ませて答えさせたいとき、その資料をどうやって渡し続けるかは、プロンプトの書き方とは別の話になります
ここから先はプロンプトの外側の設計が主役になっていくわけです

そこで最近は、指示文そのものだけでなく、AIに渡す情報全体をどう組み立てるかを設計する考え方に広がってきました
これが冒頭でも触れたコンテキストエンジニアリングで、会話履歴・参照資料・ツールの実行結果まで含めて、AIに渡す材料を丸ごとデザインしていく発想です

プロンプトエンジニアリングは、その土台にあたる第一歩です
まずはこの記事の書き方で手を慣らして、次のステップとして「情報の渡し方全体」へ進んでいく、という流れがつかみやすいと思います

ジャベ雄

プロンプトが土台、コンテキストがその上の階です 順番に登っていけば大丈夫です

次の一歩は、プロンプトの外側にある情報の設計です
同じく初心者向けにまとめているので、あわせてどうぞ

プロンプトエンジニアリングのよくある質問

書き方を試す前に気になりやすい点を、Q&Aでまとめておきます

プロンプトエンジニアリングは初心者でもできますか?

できます
プログラミングの知識は要りません この記事の「読者・目的・形式」を添えるところから始めれば、それだけで答えが変わってきます

プロンプトは長く書くほど良いですか?

長さより中身です
だらだら書くより、条件を整理して簡潔に伝えるほうが精度は上がります 要求を詰め込みすぎると、かえって答えがぼやけることもあります

「プロンプトエンジニアリングは終わった」と聞きました 今から学ぶ意味はありますか?

意味はあります
なくなったのではなく、より広いコンテキストエンジニアリングに発展・吸収された、というのが実態です プロンプトを丁寧に書く力はその土台なので、今も役に立ちます

ChatGPTとClaudeで書き方は変わりますか?

基本のコツは共通です
どちらも「具体化・役割・形式・例示・分割」がそのまま効きます 細かいクセの違いはありますが、まずは共通の型を身につければ十分です

まとめ 本シリーズの他の記事

プロンプトエンジニアリングの書き方を、5つのコツと例で見てきました
最後に要点だけおさらいします

  • 指示は具体化する(読者・目的・形式・トーンを添える)
  • 役割を与えて、答えの視点をそろえる
  • 出力の形式を先に指定して、手直しを減らす
  • 言葉で難しければ、お手本(few-shot)を見せる
  • 大きな依頼は分割して、会話で育てる

まずは1つ目の「具体化」から試して、慣れてきたら残りを足していくのがおすすめです
プロンプトの書き方が身についたら、その先のコンテキストエンジニアリングへ進むと、AIとの付き合い方がもう一段広がります

本シリーズの他の記事

この記事は「AIの◯◯エンジニアリング」進化ラダー連載の第1回(基礎)です
全体像と続きは、以下からたどれます(公開しだいリンクが有効になります)

用語をまとめて確認したいときは、AI用語集もどうぞ
この連載を通して読むと、AIへの頼み方が「指示」から「設計」へと変わっていくのが見えてくるはずです

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この記事を書いた人

VBAとPythonを中心にユーザー側でできるITを自己学習しているので備忘録半分、学習履歴を残して同じ道を辿る人の参考になればとブログを始めました

副業でスクレイピングツール作成を中心にできることを色々やっていますのでご相談いただけるとありがたいです!


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