こんにちは、ジャベ雄です
週末恒例のClaude&Anthropic情報まとめ、第2弾です、前回(2026/6/1週)のIPO申請や課金分離予告の続きとして、その後の動きを切れ目なく拾っていきます
今週はとにかく 6/9に出た新モデル の話が大きいです、ただ「最強モデルが出ました、めでたしめでたし」では終わらなかったのが今週の面白いところで、すごい話と、ちょっと引っかかる話がセットで出てきました
取り上げるのは次の6つ
- 新モデル Claude Fable 5 一般公開、上位の限定版 Mythos 5 も登場(6/9)
- 安全機構の「見えない弱体化」と過剰拒否が問題化 → Anthropicが謝罪して可視化へ
- 30日データ保持が物議、Microsoftが社員利用を一時自粛
- 限定版 Mythos 5 が自律で科学研究をこなす世界線
- Claude Code v2.1.169 の新機能(セーフモード・作業ディレクトリ移動など)
- 6/15ボックス:課金分離スタートと旧モデル提供終了が同じ日に
前半は「すごい新モデルが出た → でも一筋縄じゃない」という光と影、後半は限定版の世界線と、私たちの財布に近い実務の話、温度感が変わるので順番に書いていきますね
Claude そのものをこれから触る方は Claudeの使い方(初心者向け) もあわせてどうぞ
Claude Fable 5 が一般公開、上位の限定版 Mythos 5 も登場
2026年6月9日(米国時間)、Anthropic が新モデル Claude Fable 5 と、その上位にあたる Claude Mythos 5 を発表しました、これまで最上位は「Opusクラス」でしたが、今回その上に Mythosクラス という新しいティアが新設された格好です(公式の言い方で「a tier above the Opus class」)
ざっくり整理すると、2つのモデルはこういう関係です
| モデル | 立ち位置 | 提供 |
|---|---|---|
| Claude Fable 5(claude-fable-5) | 安全分類器を内蔵した一般公開版 | 誰でも使える(API・主要クラウド・Claude.ai) |
| Claude Mythos 5(claude-mythos-5) | 分類器を外した限定提供版 | Project Glasswing 経由で承認済み顧客・一部の生物研究者に限定 |
私たちが触れるのは Fable 5 の方です、Mythos 5 は後半でまた触れますが、こちらは一般公開ではなく承認制の限定提供なので、まずは Fable 5 を中心に見ていきます
スペックと価格
共通スペックはこんな感じです、コンテキスト(一度に扱える文章量)が100万トークン、最大出力が12.8万トークン、考える深さを自分で調整する適応的思考(adaptive thinking)が常時オンになっています
| 項目 | Fable 5 / Mythos 5 | 参考:Opus 4.8 |
|---|---|---|
| コンテキスト | 100万トークン | — |
| 最大出力 | 12.8万トークン | — |
| 入力料金(100万トークンあたり) | $10 | 約半額 |
| 出力料金(100万トークンあたり) | $50 | 約半額 |
価格は入力$10・出力$50で、Opus 4.8 のおよそ2倍です、最上位のさらに上が新設されたぶん、お値段もそれなりという立て付けですね
提供先は Claude API・AWS(Amazon Bedrock)・Vertex AI・Microsoft Foundry、Fable 5 はこれに加えて Claude.ai(Pro/Max/Team/Enterprise) でも使えます、Claude Code からは v2.1.170(6/9リリース)以降で利用可なので、使うなら claude update で更新しておく必要があります
どれくらい強いの?
気になる性能ですが、コーディング系のベンチマーク(性能テスト)では 主要なものでトップ水準(SOTA) を出しています
| ベンチマーク | Fable 5 | Opus 4.8 |
|---|---|---|
| SWE-bench Verified | 95.0% | 88.6% |
| SWE-bench Pro | 80.3% | 69.2% |
ただ「全方位で最強」とまでは言いきれません、独立系のベンチ Agents Last Exam では GPT-5.5 が Fable 5 に勝った例もあって、得意分野では世界トップ級だけど、全部で勝っているわけではない、というのが正確なところです、「コーディング/エージェント系の主要ベンチでトップ水準」くらいの温度感で見ておくのが良さそうです
危ない要求は自動でOpus 4.8に切り替わる
Fable 5 には安全のための分類器が組み込まれていて、サイバーセキュリティ・生物/化学・蒸留(モデルの中身を抜き取る行為)といった高リスクな要求を検知すると、自動的に Opus 4.8 へフォールバック(肩代わり)します
この切り替えが起きるのは平均で全セッションの5%未満、95%超のセッションではフォールバックは起きないとされています、普通の使い方ならほぼ気にしなくていい範囲ですね、エージェント機構やフォールバック先のモデルについては Claude Opus 4.8の変更点まとめ もあわせてどうぞ
6/22まではプランに含まれる
費用面でうれしいのは導入キャンペーンです、6/9〜6/22は Fable 5 が Pro/Max/Team/席課金Enterprise に追加料金なしで含まれます、つまりこの期間は、いつものプランの枠の中で Fable 5 を試せます
「無料」という言い方は少しズレていて、正しくは追加料金なしでプランに含まれる、です、そして 6/23以降は usage credits(使用クレジット)が必要になります、お値段が Opus 4.8 の2倍ぶん、回しすぎるとクレジットの消費も早いので、お試し期間のうちに使い心地を確かめておくと良さそうです
東京では 6/10に Code with Claude 2026 が開催され、この Fable 5 や Claude Code の新機能が解説されました(SF 5/6・ロンドン 5/19・東京 6/10 のツアーの一環、6/11には招待制の拡張デーも)、ただモデル発表自体は米国時間6/9のグローバル発表なので、「東京で初公開」ではなく、世界同時のお披露目を東京でも追いかけた、という位置づけです
「見えない弱体化」と過剰拒否で物議、Anthropicが謝罪
ここからが影の部分です、Fable 5 は公開直後にちょっとした騒ぎになりました
「hello」まで拒否する過剰拒否
まず分かりやすかったのが 過剰拒否(over-refusal) です、公開直後の Fable 5 は「hello」や「cancer(がん)」といった無害な単語までバイオ安全リスクとみなして拒否する挙動を見せて、SNSで話題になりました、安全に振りすぎた結果、普通の会話まで止めてしまった格好です
「黙って弱くする」設計が批判された
もう一つ、より深刻だったのが安全機構の設計です、約319ページあるシステムカードの13ページ目付近に、こんな趣旨の記述がありました
フロンティアLLM開発(最先端AIを作る用途)を検知すると、プロンプトの改変・ステアリングベクトル・PEFT(パラメータ効率的ファインチューニング)といった手段で 応答の有効性をこっそり制限し、しかもそれをユーザーに通知しない(not visible to the user)
かみ砕くと「特定の用途だと判断したら、黙って回答の質を落とす」という仕組みです、これがAI研究者から secret sabotage(秘密のサボタージュ) だと批判されました、ユーザーからすると「ちゃんと答えてもらえているのか分からない」のが怖いところで、確かに引っかかります
ここで一つ補足です、この介入の対象は「フロンティアLLM開発」というごく狭い範囲で、Anthropicの説明では 全トラフィックの約0.03〜0.05% とされています、「AI研究全般をこっそり劣化させている」という話ではなく、ピンポイントに狭い用途を狙ったもの、という規模感は押さえておきたいところです
翌日に非を認めて方針転換
ここからの動きは早かったです、2026年6月11日、Anthropic が謝罪して方針を転換しました、公式の言葉では「We made the wrong tradeoff and we apologize for not getting the balance right(私たちは間違ったトレードオフをした、バランスを取り切れなかったことを謝罪する)」「You should have visibility into the safeguards we have in place, and why(どんな安全装置があり、なぜそれが働くのかをユーザーは見えるべきだ)」と認めています
改善策はこうです
- フラグが付いた要求は Claude Opus 4.8 へ 「可視的に」フォールバックする(毎回ユーザーに表示)
- API利用時は拒否の理由を返すようにする
つまり「黙って弱くする」のをやめて、「切り替えるときは見えるようにする」方向へ舵を切ったわけです、当面は誤検知(false positives)が増えるという但し書きも付いていますが、過剰拒否を受け入れてでも透明性を取る、という選択ですね
個人的には、Anthropic を一方的な悪役にする話ではないと思っています、設計の判断は確かにまずかったけれど、批判を受けて翌日には非を認めて直したのは、対応としてはむしろ素早い方です、AIの安全機構をどこまで透明にするかは、これから各社が悩むテーマになりそうです
30日データ保持が物議、Microsoftは社員利用を一時自粛
影の話がもう一つ、データの扱いです、ここは実務で使う人ほど気になる部分なので、少し丁寧に書きます
プロンプトと出力を30日保持
Mythosクラス(Fable 5・Mythos 5)では、全トラフィックでプロンプトと出力を30日保持します、目的はトラスト&セーフティ(不正利用の監視など)で、学習には使わないとされています、30日経過後は自動削除、安全調査や法的要請といった稀なケースだけが例外です
引っかかるのは、これを無効化できない点です
- Zero Data Retention(ZDR=ゼロデータ保持)に非対応
- 無効化トグル・プラットフォーム例外・企業向けカーブアウト(個別除外)も無し
- ZDR契約のある組織(Claude Console/Enterprise/AWS Bedrock/Google Cloud/Microsoft Foundry経由)にも30日保持が適用される
ここは誤解しやすいので整理します、適用されるのは 30日保持の方 で、いつもの「ゼロ保持(ZDR)」の方が適用されなくなる、という向きです、普段ZDR契約でデータを残さない運用をしている組織でも、Mythosクラスを使うと30日は残る、という話なので、機密データを扱う現場ほど注意が要ります
Microsoftが社員に利用自粛を通達
この保持方針を受けて、2026年6月10日、Microsoft が社員に Fable 5 の利用を控えるよう通達しました、法務レビュー中というのが理由です、ただし注意したいのは、これは 社内利用の一時自粛 であって恒久禁止ではない点と、GitHub Copilot や Microsoft Foundry 経由の外部顧客向け提供は継続している点です
大手が即座に立ち止まって法務確認に入るあたり、データ保持の扱いがそれだけ慎重を要するテーマだということでもあります
一部メディアの報道では「最長2年保持」といった数字も出ていますが、これは Anthropic 公式の記載には見当たらず、二次報道由来です、公式が言っているのは 30日保持・自動削除 なので、ここでは公式ベースの数字を採っておきます、データの扱いと安全面については Claude Codeセキュリティ5選 もあわせて読んでおくと安心です
限定版 Mythos 5 が自律で科学研究をこなす
ここで前半に出てきた Mythos 5 に戻ります、こちらは一般公開ではなく、安全機構(セーフガード)を外したうえで Project Glasswing のパートナーと、一部の生物研究者(こちらはまだ soon=これから段階)に限定提供されているモデルです、いわば「私たちはまだ触れないけれど、裏ではこんなことになっている」という世界線の話です
Project Glasswing って?
Project Glasswing は 2026年4月7日に発足した Anthropic 主導のコンソーシアム(共同事業体) です、参加メンバーには AWS・Apple・Google・Microsoft・NVIDIA・JPMorganChase・Broadcom・Cisco・CrowdStrike などが名を連ねていて、顔ぶれだけ見てもなかなか重量級です
自律でゲノム解析、創薬を加速
具体的な成果として公表されているのがこのあたりです、いずれも原文に「約」が付いているので、その温度感のまま読んでください
- 自律ゲノミクス:138動物種・数百万細胞の単一細胞データを自律で解析し、独自のMLモデルを構築、Science誌掲載モデルを上回りつつ100分の1サイズ(約1週間超のほぼ自律作業)
- 創薬:社内のタンパク質設計の専門家が「創薬設計プロセスの一部(aspects)を約10倍」加速
- 14のタンパク質標的のうち9件が有望な創薬候補
- 分子生物学の仮説は、Opusクラス比で科学者が約80%の頻度で Mythos の方を選好
誤読しやすいので一点だけ、「創薬を約10倍」ではなく 「創薬設計プロセスの一部を約10倍」 です、創薬の全工程がまるごと10倍速になった、という話ではありません、それでも単一細胞データの自律解析でSF論文クラスの成果を1週間ほどで出してくるのは、限定提供とはいえなかなかの世界線です
私たちが日常で触る Fable 5 の、さらに上の世界でこういうことが起きている、というのを頭の片隅に置いておくと、Anthropicがなぜあれだけ安全機構に神経を尖らせているのかも、少し腑に落ちる気がします
Claude Code v2.1.169 の新機能:セーフモードと作業ディレクトリ移動
ここからは私たちの手元に近い話に戻ります、Claude Code の v2.1.169(2026年6月8日) で、地味だけど助かる機能がいくつか入りました
| 新機能 | 何ができる |
|---|---|
| /cd | プロンプトキャッシュを壊さずに、セッション中に作業ディレクトリを移動できる |
| –safe-mode(環境変数 CLAUDE_CODE_SAFE_MODE) | CLAUDE.md・プラグイン・スキル・フック・MCPサーバーなど全カスタマイズを無効化してトラブル切り分け |
| post-session フック | セッション終了後・ワークスペース削除前に走る、未コミット作業のスナップショットやログ書き出し用(self-hosted runner向け) |
| disableBundledSkills | バンドル済みのスキル・ワークフロー・組み込みスラッシュコマンドをモデルから隠す |
個人的に効きそうなのが –safe-mode です、CLAUDE.md やMCPサーバー、スキルをいろいろ盛っていると、調子が悪いときに「どれが原因か」を切り分けるのが面倒なんですよね、これを使えば全カスタマイズを一旦オフにして素の状態で動かせるので、原因の切り分けがぐっと楽になります
一点だけ補足すると、–safe-mode は「全カスタマイズ無効化」ですが、git status やディレクトリ名は残ります(これらはカスタマイズではないため)、あくまで自分で足した設定類をオフにするモード、と捉えておくと分かりやすいです
あと企業向けですが、管理MCPポリシー(allowedMcpServers/deniedMcpServers)が再接続時など複数のケースで効かない不具合も修正されています、組織でMCPサーバーを制限している環境では地味に大事な修正です
自走系の小ネタも2つ
少し新しめのバージョンの話も軽く触れておきます、まず Dynamic Workflows の入れ子サブエージェントが最大5階層に対応しました(v2.1.172)、子分の子分のそのまた…と、作業を深く分割できるようになった格好です
ここで前回の訂正を一つ、第1弾で「Dynamic Workflowsでサブエージェント最大1,000体を同時に分担」と書きましたが、正確には 1,000体は1実行あたりの総数の上限で、同時に並列で動くのは最大16体までです、台本に書ける総数が1,000で、いっぺんに走るのは16、と覚えておくと正確です、サブエージェントの全体像は Claude Code拡張機構の入門 でも触れています
もう一つ、Claude Managed Agents に cronスケジュール実行(時間を決めて自動起動)と 認証情報Vault(秘密情報の金庫)がパブリックベータで追加されました(6/9)、決まった時間にエージェントを自走させたい用途には便利そうです
ここはお金の誤読に注意です、スケジュール実行やVaultという機能そのものに専用の上乗せ課金は無いのですが、セッションの稼働($0.08/session-hour)とトークンは通常どおり課金されます、放っておくと裏で自走し続けるぶん費用も積み上がるので、cronで回すなら頻度はほどほどにしておくと安心です
「6/15ボックス」:課金分離スタートと旧モデル提供終了
最後は ユーザー直撃の6/15 です、前回予告した課金分離がいよいよ発効する日で、しかも同じ日に旧モデルの提供終了も重なります、日付が同じだと混乱しやすいので、ここは丁寧に分けて書きます
課金分離が6/15発効(前回予告の実発効)
第1弾で予告した エージェント枠の課金分離が、2026年6月15日に発効します、対象は Agent SDK・claude -p(ヘッドレス)・Claude Code GitHub Actions・Agent SDK認証を使うサードパーティのエージェントアプリ、つまり プログラム的な自動利用 が、別建ての月次クレジットへ分離されます
| プラン | エージェント枠の月次クレジット(固定額) |
|---|---|
| Pro | $20 |
| Max 5x | $100 |
| Max 20x | $200 |
| Team | 標準シート $20 / プレミアムシート $100 |
| Enterprise | プレミアムシート $200 |
金額は固定ドル額です、このクレジットには次のような性質があります
- ユーザー単位で付与(プールでの共有はしない)
- 毎月リフレッシュ、繰り越しなし
- 枯渇後は、有効化していれば standard API rates(標準APIレート)の usage credits へ流れる
- 最初に一度だけ claim(請求)が必要、以後は自動更新
逆に 対象外なのは、Web/デスクトップ/モバイルのチャット、対話的に使う Claude Code、Claude Cowork です、これらは従来どおりサブスク枠から消費されます、前回も書いたとおり 「対話で使う人」と「自動化で使う人」できれいに割れる のは今回も同じです
注意点を2つ、案内メールは「6/15より前に届く」とだけ公式が言っているので、「6/8に届く」のように日付を決め打ちしない方が安全です、そして枯渇後に流れる先の standard API rates は 割引前のレートなので、ヘビーに自動化している人にとっては実質的な値上げのニュアンスがあります、私はMCP経由でWordPress投稿を自動化していますが、回す頻度を上げるほどこの世界に踏み込むので、6/15以降の消費はしばらく様子を見るつもりです
課金面と安全面の両取りについては Claude Codeセキュリティ5選 もあわせてどうぞ、自動化を進めるほど、費用と安全はセットで意識したいところです
同じ6/15に旧モデルがAPI提供終了
もう一つ、同じ 2026年6月15日に、Opus 4 と Sonnet 4 が Claude API で提供終了(retirement)します、固定バージョンIDへのリクエストはエラーになるので、本番で版数を固定して叩いている人は移行が要ります
| 提供終了するモデル | 移行先 |
|---|---|
| Opus 4(claude-opus-4-20250514) | Opus 4.8 |
| Sonnet 4(claude-sonnet-4-20250514) | Sonnet 4.6 |
なお Opus 4.1 も 8/5に提供終了予定です、主に影響するのは 版数固定IDを本番で叩いているAPI利用者で、claude.ai や Claude Code の一般ユーザーは原則として対象外です、その場で対話している分には、いつの間にか新しいモデルに切り替わっている、くらいの感覚で大丈夫です
「後継モデルなら単価が同じで必ず安く済む」とは言いきれない点だけ補足しておきます、Opus 4.7以降の新しいトークナイザでは、同じテキストでも約30%多くトークンを消費するケースがあって、単価が据え置きでも実効コストが上がりうるからです、移行時はトークン消費の変化もあわせて見ておくと安心です
お金まわりの続報(前回の補足)
前回触れた資金の話の続報も軽くまとめておきます、Anthropic は 6/1にSECへ秘密S-1を提出、シリーズH(発表は5/28)で 650億ドル調達・評価額9,650億ドル(post-money)・年換算売上470億ドルという規模感でした、売上は2025年末の約90億ドルから一気に伸びた形です、さらに Apollo・Blackstone 主導の 350億ドルの債務ファイナンスも成立し、Google製TPUをSPV(特別目的会社)経由でリースする、つまり株式ではなく借入で計算資源を確保する動きも出ています、加えて同時期に OpenAIもSECへ秘密S-1を提出(評価額最大8,520億ドル)していて、AI大型上場が同時進行しているのが今の景色です
日本では 6/2にSBIホールディングスがAnthropicと提携しました、日本の金融グループとして初めて Claude で全社AX(AIトランスフォーメーション)を進めるもので、原則、全グループ役職員への展開を掲げています、金融機関として初の「Claude Security」共同検証も含みますが、こちらは Ridge-i と SBI証券の開発中チャットを対象とした検証フェーズで、金融AIエージェントはまだ計画段階です、海外の大型調達だけでなく、足元の国内導入も動き始めているのは追っておきたいところです
競合の動きも一言だけ、Google は Gemini 3.5 Pro を「来月(6月)公開予定」と表明しています(I/O 2026=5/19で3.5を発表、軽量版Flashは即日提供済み)、ただし200万トークンやDeep Think、価格といった詳細スペックは公式未公表で各メディアの予想段階なので、ここでは「来月出る予定」までにとどめておきます
今週のまとめ:今週の気になった情報6点
今週(2026/6/8週)の Claude 周りで気になった情報を、6点に整理するとこんな感じです
- 新モデル:Fable 5 一般公開(6/9)、コーディング系の主要ベンチでトップ水準、6/22まではプランに含まれる、上位の限定版 Mythos 5 も登場
- 影①:過剰拒否と「見えない弱体化」が物議 → Anthropicが翌日(6/11)に謝罪して可視化へ方針転換
- 影②:Mythosクラスは30日データ保持で無効化不可、Microsoftが社員利用を一時自粛(外部提供は継続)
- 限定の世界線:Mythos 5 が自律ゲノム解析や創薬設計の一部加速、ただし承認制の限定提供
- 新機能:Claude Code v2.1.169 にセーフモード・/cdなど、入れ子サブエージェントは最大5階層へ
- ユーザー直撃:6/15に課金分離スタート($20〜$200)、同日に旧モデル(Opus 4/Sonnet 4)もAPI提供終了
個人的には、今週は「すごいモデルが出た、でも一筋縄じゃない」という光と影がきれいに並んだ週でした、性能はトップ級でも、安全機構の設計やデータ保持で立ち止まる場面があって、Anthropic がそれを翌日に認めて直したあたりに、急いで作っている裏側がにじんで見えた気がします、私たちの手元では 6/15の課金分離 が一番近い話なので、開始後しばらくは自分の消費を観察してみるつもりです
次回のお知らせ
次回は 6/15の課金分離スタート後の実機の挙動や、Fable 5 の6/23以降のクレジット消費がどんな感じかも、使ってみて分かったことがあれば書きます、Mythos 5 の生物研究者向け提供(soon段階)が動いたら、そこも拾いたいところです
「今週これ気になったよ」みたいな話題があれば、次週分で拾ってみたいと思っています、引き続きカジュアルに Claude の話題を追っていきますね、ではまた来週末に
※本記事の情報は2026/6/8週時点(6/13確認)の公開情報・主要報道をもとにしています、Fable 5・課金分離・データ保持とも今後 Anthropic 側の発表で内容が更新される可能性があるので、正確な条件はその時点の公式システムカードやHelp Center、公式発表をご確認ください



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