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Claude週末メモ 7/6週 本人確認とCowork

こんにちは、ジャベ雄です

週末恒例のClaude&Anthropic情報まとめ、第6弾です
前回(2026/6/29週)では Sonnet 5 が無料/Proの新デフォルトになった話や、輸出規制の全面解除を書きましたが、今週は「Claudeを使う自分ごと」に近い話が続きました

先頭に置いたのは本人確認(KYC)の話です
「自分もIDや顔写真を出さないと使えなくなるの?」と不安になった方もいるかもしれませんが、結論から言うと対象はごく一部です
まずそこから、順番にほどいていきます

取り上げるのは次の6つ

  • 本人確認(KYC)が7/8発効、対象はフラグが立ったごく一部だけ
  • Claude Cowork が web・モバイルに拡張、PCを閉じてもクラウドで継続
  • 中国当局が Claude Code に「バックドア」警告、Anthropicは不正利用対策と反論
  • Claude Code が v2.1.202〜206 まで更新、システムプロンプト約80%削減の設計思想も
  • GPT-5.6 が一般提供、Grok 4.5 も公開、価格性能比の競争へ
  • EU AI法の透明性義務が8/2適用へ、規制の潮流も動き出した

前半は本人確認とCowork拡張という手元の話、後半は地政学と規制の綱引きです
温度感が違うので順番に見ていきますね

Claude そのものをこれから触る方は Claudeの使い方(初心者向け) もあわせてどうぞ

目次

Claudeの本人確認が7/8発効、対象はフラグが立ったごく一部

まず今週いちばん反応が大きかった話からです
2026年7月8日に、Claudeの個人向け(消費者版)で本人確認(KYC=身元の確認)のポリシーが発効しました
見出しだけ見ると「全ユーザーがID提出を求められる」と読めてしまいますが、そこは落ち着いて中身を見たいところです

いちばん大事なポイントを先に置きます
全員に必須ではなく、詐欺や不正利用の疑いでフラグが立ったごく一部だけが対象です
しかも、いきなり利用停止(BAN)ではなく「フラグが立つ→本人確認を求められる」という順番だと説明されています

対象になるのは、個人向けの消費者版(Free/Pro/Max)とされています
Team/Enterprise や開発者向けのAPIは対象外とされます
ここは二次的な報道ベースの情報も含むので「〜とされる」くらいの温度で受け取っておくのが安全です

ジャベ雄

まず「ID提出を求められるの?」の答えは、ほとんどの人にとっては来ない、です

提出物はID+セルフィー、処理は第三者のPersona

実際にフラグが立って本人確認を求められた場合、出すものは大きく3つです
政府発行の写真付きID(パスポートや免許証)と、その場で撮るライブのセルフィー、そして顔ジオメトリ(顔の特徴点の距離を数値にしたデータ)です

気になるのは「顔写真やIDをAnthropicに握られるのでは?」という点だと思います
ここは公式の説明があって、確認処理は第三者のPersonaという専門会社が担当します
身分証やセルフィーは Anthropic側では保管せず(Personaが保持)、モデルの学習や広告には使わないとされています
ただし保管期間(いつ消えるか)は公表されていません

「年齢確認」は別の仕組み、成人を未成年と誤判定する話もこちら

ここで混ざりやすいのが、本人確認(KYC)とは別に走っている 年齢確認の仕組みです
この2つはプログラムが違うので、分けて理解しておくと混乱しません

本人確認(Persona経由でID+セルフィー)がフラグ対象のごく一部なのに対し、年齢確認の方は Yoti という別会社が担当し、消費者版は18歳以上に限定する建付けです
自撮りから年齢を推定する方式で、こちらは指標に引っかかると広めに発動します

ときどき話題になる「大人なのに未成年と誤判定されて機能が止まった」というトラブルは、この 年齢確認(Yoti)側の話です
もし止まってしまった場合は、停止通知のリンクやサポートのフォームから政府発行ID+セルフィーで再確認し、それでもダメなら参照番号を添えて手動レビューを依頼する流れになります

背景にあるのは「蒸留」対策

そもそも、なぜ本人確認のような仕組みが要るのかというと、背景には他社が偽アカウントで出力を大量に取得してモデルを「蒸留(答え方をまねて安く再現すること)」する問題があります
第4弾で触れた Alibaba/Qwen 系の告発が、その代表例です

数字の扱いには注意です
ネットで見かける「累計◯百万アカウントを凍結」といった大きな数字は、蒸留専用ではなくスパムや禁止コンテンツなども含む全体の話が混ざりやすいです
この記事で蒸留の数字として扱うのは、裏の取れている Alibaba/Qwen 系の 約2万5千アカウント・約2,880万回のやり取り(2026年4月22日〜6月5日)だけにしています

発効前には、顔データを預けることへの抵抗感から一部で反発の声も出ていました
とはいえ大半のユーザーにとっては、フラグが立たなければ従来どおり使えるという理解でよさそうです

Claude Coworkがweb・モバイルに拡張、PCを閉じてもクラウドで継続

ここから前向きな製品ニュースに切り替えます
2026年7月7日に、AnthropicがClaude Cowork(あなたの代わりに手を動かす作業エージェント)を、これまでのデスクトップ版に加えて claude.ai(web)と iPhone/iPad/Android のアプリへ拡張すると発表しました

いちばんのポイントは、動く場所です
タスクは クラウド上で動くので、PCを閉じても・手元の端末をオフラインにしても作業が進みます
判断が必要な場面だけスマホに通知が来て、そこで承認すれば続きを任せられる、という流れです

あわせて、チャット(Claude)とCoworkが1つのホーム画面に統合されました
プロジェクトや成果物(artifacts)を両方から共有できる形です
まずは Max プランのベータから始まり、数週間かけて他のプランへ順次広げていくとされています
ローカルのファイルをがっつり触る深い作業には、これまでどおりデスクトップ版が残ります

ジャベ雄

スマホに承認だけ飛んでくる形なら、外出中でも作業を止めずに済みそうです

利用の9割超は開発以外、事務仕事でこそ使われている

Coworkと聞くと「エンジニア向けのツールでしょ?」と思いがちですが、実際の使われ方は逆でした
Anthropicの利用分析(約120万セッション)をもとにした TechCrunch の記事によると、利用の9割超が開発以外で、ソフト開発の用途は全体の8.7%どまりです

いちばん多いのは業務プロセスやオペレーションで33.4%、次いでコンテンツ制作やコピーライティングが16.4%でした
つまり、コードを書かない事務作業の場面でこそ使われているわけです
「開発者じゃないから関係ない」と距離を置く必要はなさそうです

時限の特典が2つ、いずれも2026年7月時点の話

拡張に合わせて、期間限定の特典も出ています
1つ目は、Coworkの使用上限が8月5日まで二重(doubled)になること
2つ目は、画像・創作モデルの Fable 5 を全有料プランで無料利用できる期間が、当初の7月7日から 7月12日まで5日延長されたことです
この無料期間が終わると、以降はプリペイドの従量課金(100万トークンあたり入力10ドル/出力50ドル)に切り替わります

この2つの特典は、日付が過ぎるとすぐ過去の話になります
8月5日・7月12日という期限も、無料が終わったあとの従量課金(入力10ドル/出力50ドル)も、あくまで 2026年7月時点の条件です
読む時期がずれていたら、最新の案内を確認しておくのがおすすめです

ちなみに、名前が似ている Microsoft 365 の「Copilot Cowork」は、これとは別の実在する製品です
ニュースを追うときに混ざりやすいので、一度だけそえておきます
Fable 5 そのものを触った感触は Fable 5を1日使ったレビュー にまとめてあります

中国当局がClaude Codeに「バックドア」警告、Anthropicは不正利用対策と反論

後半は業界と地政学の話です
第4弾・第5弾で追ってきた「Qwen蒸留告発→アリババの反発」というサーガが、今週は国の機関を巻き込む段階まで進みました
ここは片方の言い分だけを事実にしないよう、両方の主張を並べて書きます

まず警告した側です
中国の国家脆弱性データベース(NVDB・工業情報化省=MIIT系)が7月8日に、Claude Code の特定バージョン(v2.1.91〜v2.1.196)へ、利用者の位置情報や識別子を無断で外部サーバへ送る「監視の仕組み」が入っているとして、アンインストールかアップグレードを呼びかけました

これに対してAnthropicは、「バックドアではなく、無許可の再販業者による不正利用や蒸留を防ぐための実験的な対策(anti-abuse)」だと反論しています
そもそも中国からの Claude Code 利用は元々許可していない、という立場です
技術者の Thariq Shihipar 氏が「3月に始めた実験で、無許可の再販アカウント対策と蒸留対策が目的」と説明しました

技術的な中身は未検証、コードは7/1に削除されている

報道では、もう少し細かい手口も語られています
システムのタイムゾーン(Asia/Shanghai など)や中国系AIラボのドメイン・API名といったキーワードで「中国からの利用か」を判定し、環境の情報をこっそり埋め込んでいた とされています

ただ、この技術的な手口の出所は6月30日の単独のReddit解析で、独立した検証はまだ取れていません
そのため、タイムゾーン判定やステガノグラフィ(データを画像などに隠す技術)といった細部は「と報じられた」の温度で眺めるのが無難です
問題のコード自体は、露見した翌日の7月1日に削除されたと報じられています

初心者の方向けに、ここは一つ但し書きです
今回の検知が向いていたのは 特定バージョン+無許可の地域(中国)向けで、日本で普通に使っている端末が監視された、という話ではありません
見出しの「バックドア」という言葉だけが独り歩きしやすいので、対象の範囲を押さえておくと落ち着いて読めます

なお、第5弾で「アリババが社員のClaude Code利用を7/10から禁止するかも」と報じられていた件は、予告どおり7月10日に発効したとされています
自社ツールのQoderへ切り替える動きも報じられていますが、こちらは関係者情報ベースの話です

ニュースとしては物々しいですが、私たちが日常で気をつけたいのは、もっと手前のセキュリティ習慣の方だと思っています
Claude Code を安全に使うコツは Claude Codeのセキュリティ5選 にまとめてあります

ジャベ雄

呼び方が「バックドア」か「不正対策」かで印象が変わるので、両方の言い分を並べて見ています

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Claude Code が v2.1.202〜206、システムプロンプトを約80%削減

ここからは手元で使う Claude Code のアップデートです
第5弾の v2.1.201 から進んで、7月6日〜7月9日にかけて v2.1.202 から v2.1.206 まで小刻みに更新されました
派手な新機能というより、安定性と使い勝手を整える号です
数が多いので、初心者にも効きそうな代表だけ拾います

代表的なアップデート3つ

今回の更新から、初心者にも関係しそうなものを3つ選ぶとこんな感じです

スクロールできます
バージョン中身
v2.1.202/code-review でバラバラに動いていた5つの整理役を1つに統合し、消費トークンを約25%削減
v2.1.205自動モードで、セッション記録ファイルの改ざんをブロックする安全ルールを追加
v2.1.206/doctor に「共有中のCLAUDE.mdを減らせないか提案する」チェックを追加、更新後は裏で動くエージェントも自動で新版へ

v2.1.202 の /code-review まわりは、コマンドの役割も整理されました
/review はサッと1回だけ見る速い版/code-review は複数のエージェントで手分けしてじっくり見る版、という住み分けです
2026年7月11日時点の最新は v2.1.206 で、それ以降は未確認です

システムプロンプトを約80%削減、という設計思想

バージョン更新とは別に、設計の考え方として面白い話も出ました
Anthropicの Thariq Shihipar 氏が講演で、Claude Code のシステムプロンプト(AIへの前置き指示)を約80%削ったと明かしたのです
ただし、この「約80%」は本人の口頭発言ベースで、公式の計測値として出た数字ではない点は押さえておきたいところです

削った理由が、初心者にも役立つ視点でした
Fable 5 世代のモデルは「指示は少ないほうが力を出す」傾向があり、例を細かく与えすぎると、かえって創造性を縛ってしまうというのです
ルールでガチガチに縛るより、文脈でそっと誘導する方が良い、という発想です

これは、私たちが CLAUDE.md(Claudeへの指示書)を書くときにも通じる話です
あれもこれもと盛りすぎると、かえって動きが鈍ることがあります
v2.1.206 の「CLAUDE.mdを減らせないか提案する」チェックとも方向がそろっていて、指示書はほどほどに、が今の空気のようです

CLAUDE.md や設定ファイルの整理は Claude Code設定ファイル早見表 が参考になります

GPT-5.6が一般提供、Grok 4.5も公開、価格性能比の競争へ

ここからは Claude 以外の動きを軽く2つ
今週は「性能そのものの競争」から「価格と性能のバランス(価格性能比)の競争」へ、という空気を感じさせる発表が続きました

1つ目は OpenAI です
第4弾で「約20社に限定リリース」と書いた GPT-5.6 が、7月9日に一般提供(GA=誰でも使える段階)になりました
Sol(旗艦)/Terra(標準)/Luna(高速・低価格)の3段構成で、100万トークンあたりの料金は Sol が入力5ドル/出力30ドル、Terra が2.5ドル/15ドル、Luna が1ドル/6ドルです

2つ目は SpaceXAI(旧xAI)の Grok 4.5 で、7月8日に公開(一般提供は7月9日)されました
目を引くのは価格で、出力が100万トークンあたり6ドルと、Claude Opus 4.7 の出力25ドルを大きく下回ります(入力2ドル/出力6ドル)

イーロン・マスク氏は「Opus級」と表現していますが、ここは読み方に注意です
この「Opus級」はマスク氏本人の自称で、比較対象も現行の Opus 4.8 ではなく 前世代の Opus 4.7 です
独立したテスターの評価では順位が振るわないという報道もあり、ベンチマークの具体的な数値は割れているので、この記事では断定しません

私たち使う側にとっては、Claude以外の選択肢が価格帯別に増えてきた、というくらいの受け止めでちょうど良さそうです

EU AI法の透明性義務が8/2適用へ、規制の潮流も動き出した

最後は速報というより「規制の潮流」を締めに軽く添えます
EUのAI規制(AI Act)の透明性義務=第50条が、2026年8月2日から適用されます

中身をざっくり言うと、AIと対話していること・AIが作った/加工したコンテンツ(ディープフェイクや公共的な話題を伝えるテキスト)であることを、利用者に分かるよう示す義務です
あわせて、生成物を機械が読める形でマーキングすることも求められます
違反すると 最大1,500万ユーロ、または全世界の年間売上高の3%のいずれか高い方という罰則が設定されています

ここで一つ、誤解しやすい但し書きです
機械可読マーキングの義務(第50条2項)には猶予があり、8月2日より前に出ていた既存のシステムは、マーキングの充足期限が2026年12月2日までとされています
「8月2日から全部のAI生成物に即マーキング必須」ではない、という点は押さえておきたいところです
なお6月10日に公表された実務指針(Code of Practice)は、拘束力のない任意のガイドラインです

これは事業者・EU向けの規制なので、Claudeを使う側の一般ユーザーへの即時の影響は薄めです
ただ、AIを「作る・使う」ときのルールが世界で整い始めている、という潮流は頭の片隅に置いておきたいところです

今週のまとめ:気になった情報6点

今週(2026/7/6週)の Claude 周りで気になった情報を、6点に整理するとこんな感じです

  • 本人確認(KYC):7/8発効、対象はフラグが立ったごく一部だけ、提出物はID+セルフィーで処理は第三者Persona、年齢確認(Yoti/18歳以上)は別プログラム
  • Cowork拡張:web・モバイルに広がりPCを閉じてもクラウドで継続、利用の9割超は開発以外、Fable 5無料は7/12まで(2026年7月時点)
  • 中国バックドア警告:NVDBが警告→Anthropicは不正利用対策と反論、技術的手口は未検証、対象は特定版+中国向け検知
  • Claude Code v2.1.202〜206:/code-reviewの統合でトークン約25%削減・記録改ざんブロック・CLAUDE.md削減提案、システムプロンプト約80%削減の設計思想も
  • GPT-5.6が一般提供・Grok 4.5公開:価格性能比の競争へ、Grok出力6ドルはOpus 4.7の25ドルを下回る(Opus級はマスク氏の自称)
  • EU AI法 第50条:透明性義務が8/2適用へ、既存システムのマーキングは12/2まで猶予、事業者向けで一般利用への即時影響は薄い

個人的には、今週は本人確認や規制といった「ルール」の話と、Coworkの拡張という「使い勝手」の話が同時に動いた一週間でした
私たちに直接効くのは、Coworkがスマホでも動くようになったことと、Claude Code の連続更新の方です
その裏で、本人確認や各国の規制といった土台のルールも少しずつ形になってきている、と眺めておくとバランスが取れそうです

次回のお知らせ

次回は、本人確認や年齢確認まわりで誤判定のトラブルが広がっていないか、Coworkのモバイル対応が他プランへどこまで降りてきたか、中国バックドア警告のその後、あたりの続報を追いたいと思っています
Claude Code の更新も引き続きこまめに拾います

「今週これ気になったよ」みたいな話題があれば、次週分で拾ってみたいと思っています
引き続きカジュアルに Claude の話題を追っていきますね
ではまた来週末に

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※本記事の情報は2026/7/11時点の公開情報・主要報道をもとにしています
本人確認・Cowork拡張・中国バックドア警告・Claude Code更新・他社モデルの価格やEU AI法とも、一部は二次報道や提案・猶予段階の情報を含むので、正確な条件はその時点の公式発表やHelp Center、公式ドキュメントをご確認ください


最後に・・・

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この記事を書いた人

VBAとPythonを中心にユーザー側でできるITを自己学習しているので備忘録半分、学習履歴を残して同じ道を辿る人の参考になればとブログを始めました

副業でスクレイピングツール作成を中心にできることを色々やっていますのでご相談いただけるとありがたいです!


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